《真炎の爆発》。
墓地から最大5体のモンスターを蘇生できる、令和のカードパワーにも引けを取らない超強力な平成カードです。
しかしそのPowerを発揮するには「ヒキの強さ」が必要です。
テーマ指定もされていない通常魔法のこのカードをサーチするのは面倒ですし、そもそも墓地に「守備力200の炎属性モンスター」をたくさん用意しないと十全な力を発揮できません。その用意のカードとして有名な《炎熱伝導場》もテーマ名指定などされていないただの通常魔法です。
そんなん無理や。
そんな都合よく手札が揃うわけないやん。
ハードル高。サーチできん通常魔法を2種も用意させるのは酷な話や。
ところが。
「このコンボで《炎熱伝導場》は不要」
という魅力的な文言が、そしてそのデッキレシピが遊戯王Neuronに転がっているではないか!!
文明の利器すごい!ありがとう!!
そのコンボを拝借して初動に仕上げたのがコレ↓です。
そして現在のデッキレシピがこちら。
という事でデッキ紹介していきます。よろしく〜
今回のコンボの軸を担っているのは《バースト・グリフォン》様です。
レベル7以下の炎属性を蘇生できるという便利な効果を持っていらっしゃり、今回は《ラヴァルバル・ドラグーン》を蘇生していただきます。
《ドラグーン》はデッキから手札を経由して【ラヴァル】を墓地に送る効果を持っており、「この効果に名称ターン1は付いていません」。
こんな感じで《ドラグーン》の効果を1ターンに2回発動できるので、実質《炎熱伝導場》を発動した事になるというコンボなのです。
これを見つけた天才の人、本当にありがとう!
という事で、
机上のコンボをデッキにする為に、
① コンボまでの初動
② 爆発を引き込むカード
③ 爆発を打ってからのゴール
という3点を決めていくことにしました。
① コンボまでの初動
コンボするために必要なカードとして、今回は【斬機】初動を採用しました。
またお前か。
【斬機】の良さは、とにかくランク4が成立すればいいというハードルの低さです。
前世で色々やらかしたとしか思えないほどドロー運が悪くても、何だかんだ初動できる程度にはデッキが安定します。
【斬機】初動をすると《斬機方程式》で《斬機アディオン》を蘇生でき、便利リンクを繋いで《百檎龍リンゴブルム》を用意できます。(詳しくは動画見て)
《リンゴ》と《アディオン》で《ドラグーン》をS召喚した後、《リンゴ》の墓地効果で2チューナーを追加し《グリフォン》をS召喚することでコンボ成立です。
《イゾルデ》を無理矢理経由してしまうのですが、
・《真炎の爆発》に対応する《リナルド》を墓地に用意出来る点
・【ラヴァル】の展開札である《ラヴァル・キャノン》を《イゾルデ》でサーチしておける点
などのメリットの方が重要だと感じたため、
「なーんだ斬機初動からイゾルデなんて作ったら何でもできるやんけ」
と罵声を浴びせられる未来も覚悟して採用することにしました。
ってことで、ランク4を組むために用意した初動三銃士を連れて来たよ。
まず1人目は《ラヴァル・アーチャー》です。
転売ヤーに無理矢理買わせようとされるパックとして有名なセレクション10出身のカードで、召喚成功時にラヴァルの召喚権を増やす強制効果を持っている守備力200のモンスターです。爆発対応の上にレベル4なのが good 。
《アーチャー》は炎族なので《篝火》でサーチができ、《アーチャー》2体でもランク4になるため、重ね引きでも初動になってくれます。
ただし《篝火》は2枚重なっても名称ターン1の為ランク4にはなってくれません。K○NAMIはここまで炎族をプッシュする前提で効果を考えてたってコト……!?
また、召喚した《アーチャー》に【焔聖剣】を装備して《ラヴァル・キャノン》をサーチして追加召喚からのランク4と展開できるのも良いです。
《デュランダル》初動は「後攻を取って相手に装備して《エクスパラディン》サーチから」のような他力本願な動きだけでなく、先攻1ターン目からの使い道もあると「やり手」感があっていいです。
2人目は《VS ラゼン》です。
《ラゼン》は1枚でランク4を作ることができます。
強っ。《ラヴァル・アーチャー》って何?
《ラゼン》はサーチと展開以外にも相手のモンスターを破壊できる効果も持つため、中盤以降の展開でも能力を遺憾無く発揮してくれます。
さらに上記の《ラヴァル・キャノン》と同じ戦士族・炎属性であることから【焔聖剣】サポートも共有できます。God Tier です。
3人目は《天威龍 マニラ》です。
《マニラ》は手札から特殊召喚できます。(事実陳列)
《マニラ》は2枚の採用となっており、本当に採用すべきなのか悩んでいる部分もあります。
それでも採用するに至った2つの理由が《『焔聖剣ーデュランダル』》と《Stake Your Soul !》です。
先行でもほぼ無条件でSSできるレベル4であるため、《デュランダル》を初手から使える可能性が上がります。
また、《Stake Your Soul !》のコストで相手に見せる、《ラゼン》を出すために必要な「炎属性モンスターのデッキ内比率」を少し高めたいと考えたために採用することにしました。
② 爆発を引き込むカード
結局このデッキは《真炎の爆発》を引かなければ真価を発揮できません。そんな事は冒頭にもある通り初めから分かっていたので、【VS】初動を採用したのです。
もちろん彼です。
《ヘビィボーガー》は手札の闇属性モンスターを見せるだけで1ドローできる効果を持つ、まさに生きる不労所得です。【VS】使っていっぱいドローしたかったんだよなぁ〜。こうやってピッてね。闇属性見せて……ん?
デッキに闇属性モンスター居なくね?
②-1 デッキに闇属性モンスター居なくね
このデッキのメインデッキを占めるのは「戦士族・炎属性」と【ラヴァル】達です。当然闇属性との繋がりはほぼありません。だからと言ってメインデッキに闇属性モンスターをたくさん採用すると《Stake Your Soul !》で炎属性を見せられずに《ラゼン》に触れない、などの不具合が生じることも考えられます。
ですので、まずはテーマ内から《VS Dr.マッドラブ》《VS ヘビィ・ボーガー》の2枚を見せる動きを検討しました。
《マッドラブ》は《ラゼン》でランク4を組むために必須のカードです。初動した相手のターンに《闘神の虚像》の効果で回収しておくことで手札に闇を抱えることが出来ます。本当に回収したい《ラゼン》は戦士族・炎属性なので2.3枚目のサーチが容易であることからも、《マッドラブ》を優先して回収するのは現実的だと思いました。
《ヘビィボーガー》は2枚目を採用することで、見せられる闇を用意できるだけでなく、ドロー効果を使える回数が単純に増える、というメリットもあります。
EXの枠がキツキツな為《闘神の虚像》も1枚だけの採用となっており、1枚の《ヘビィボーガー》をやりくりするより単純に2枚に増やした方が良さそうだと感じました。
その他の見せる闇属性候補に上がったのは《斬機 ナブラ》です。
よくある斬機初動では、斬機3種類による《斬機超階乗》からの《ダランベルシアン》効果で任意のレベル4サーチの動きに入るため、《サーキュラー》《ナブラ》《ダイヤ》と採用して全部墓地に送っておくのが通例です。
ところが今回の初動で最も重要な役割を担っているのは、《ラヴァルバル・ドラグーン》の素材となる炎属性の《サブトラ》で、《ナブラ》はその中継でしかありません。つまり、手札に《ナブラ》を素引きした時にはその《ナブラ》を残しながら初動することが可能な訳です。
しかし上記の動きができるのも《ナブラ》素引きの時だけです。
なんか他に手札に加わりやすい闇属性モンスターおらんかなー。
例えば、
「制限がかかってないサーチカード」がデッキに入ってて、
「そこからサーチできる闇属性モンスター」
とか…………
おるやんけ!!!
デッキレシピの中で一際異彩を放つ《ヴェルズ・オランタ》。
《ラヴァル・キャノン》のヴェルズ化した姿なのことはどうでも良くなるほど、こいつの存在は非常に重要です。
《篝火》は今や【スネークアイ】や【TG】の初動としても使える、登場してからたちまち評価も値段も爆上がりしているカードですが、このデッキでは《ラヴァル・アーチャー》をサーチする以外に仕事を与えられていませんでした。これではあまりにも寂しすぎます。
手札から見せられる闇属性をサーチできる、という分岐があって初めて、このデッキにおける《篝火》は採用する価値のあるカードとして使えるのです。
そんな訳で《ヘビィボーガー》のコストを用意できたのですが、手札から見せる闇属性モンスター達は、その仕事が終わり次第、次の仕事を与えようと思います。
③ 爆発を打ってからのゴール
《爆発》を発動して墓地からモンスターを5体並べたら好き放題に展開できます、とはならないのが遊戯王の難しいところ。
実は初動に約半分のEXを使用している(7枚)ため、爆発した後に使うEXの枠がそんなにありません。そんなバハマ。
なので、単体で完結しているカードや既に使ったカード群と相性のいいカードで戦っていく、という方針にしました。
その中心となっているカードが、《烈日の騎士ガイアブレイズ》です。
《ガイアブレイズ》の効果はまさにシンプル・イズ・ベスト。続けて攻撃できて、相手モンスターを倒した分だけ墓地の炎属性を回収できるという効果です。
序中盤の展開で使用した《ラゼン》《ローラン》《ラヴァル・キャノン》などの「こんなんなんぼ有ってもいいですからね」的なモンスターはたくさん墓地にいるため、回収効果は十分に機能するでしょう。
それ以外にも現在デッキには、アクセスしやすい護身用の《BK ベイル》や、とりあえず脅威を一つ退けられる《怒炎壊獣ドゴラン》が採用されており、これらの再利用も狙えるのが良いです。
……なんですか?《ガイアブレイズ》を融合素材とする進化体がいる?
諸事情で不採用です。(理由は後述)
しかし、《ガイアプロミネンス》だろうが《ガイアブレイズ》だろうが、戦闘破壊をトリガーにして効果を発動できるため、どのように戦闘補助をするかが重要です。
そこで今回は【ラヴァル】のテーマ内にある相手を裏守備にする効果を戦闘補助にも利用していくことにしました。
《ラヴァル炎湖畔の淑女》は自身を除外しながらセットカードを破壊できる効果を持っています。その《淑女》を《ラヴァル・キャノン》で帰還させて7シンクロに繋いでいく動きは《爆発》無しでも使える【ラヴァル】のお決まりコンボです。
墓地の《淑女》の効果を使いやすくするためにも、相手モンスターを裏守備にする効果が重要になるわけです。
相手を裏守備にする効果を持つのは、《ラヴァルバル・サラマンダー》です。
S召喚成功時に手札入れ替えの効果と、墓地の炎属性を除外して「自分の場の【ラヴァル】モンスターの数だけ相手モンスターを裏守備にする」という中々使える効果の持ち主です。
さらにちゃんと守備力200。爆発にも対応しているのが最高です。他のラヴァルモンスターと共に蘇生すれば、相手のモンスター全部を裏守備にするのも夢ではありません。
また【VS】側にも、《VS 螺旋流辻風》という「自分の場の【VS】モンスターの数だけ相手モンスターを裏守備する」というめちゃくちゃ効果の似た効果の速攻魔法があります。偶然噛み合いました。やったね。
そして、哀れにも裏守備になってしまった雑魚モンスター達を狙って《ビックバン・シュート》を装備した《ガイアブレイズ》が連続攻撃で相手のLPに直接トドメをさせればいいかなと思っております。
以上、デッキの主な動き達でした。
12期に入って気になった《ガイアブレイズ》だったり、
11期に出て使っていなかった【VS】だったり、
自分が高校生の頃から「うまく使いたい」と思っていた【ラヴァル】だったりを使うことができてかなり満足しています。
しかし、まだこのデッキは完成系ではないでしょう。
対戦する相手や環境に応じて手を替え品を替え、細部にこだわり続けられるのもこういうデッキの良い所だ、ということにしておきます。
ちなみにデッキ名の「沸点寸前戦線」は、
「《真炎の爆発》を打つ準備がすぐ整っちゃうよファイターズ」みたいな意味で命名しました。
なので初動が決まり次第、
「ここで俺が《真炎の爆発》を引いちまったら、とんでもねえ事になっちまうなぁ……?」
とフラグを立てておくことで、勝っても負けても美味しい状態にすることができます。
お前は遊戯王を何だと思ってるんだ。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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つづく?
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