《真炎の爆発》。
墓地から最大5体のモンスターを蘇生できる、令和のカードパワーにも引けを取らない超強力な平成カードです。
しかしそのPowerを発揮するには「ヒキの強さ」が必要です。
テーマ指定もされていない通常魔法のこのカードをサーチするのは面倒ですし、そもそも墓地に「守備力200の炎属性モンスター」をたくさん用意しないと十全な力を発揮できません。その用意のカードとして有名な《炎熱伝導場》もテーマ名指定などされていないただの通常魔法です。
そんなん無理や。
そんな都合よく手札が揃うわけないやん。
ハードル高。サーチできん通常魔法を2種も用意させるのは酷な話や。
ところが。
「このコンボで《炎熱伝導場》は不要」
という魅力的な文言が、そしてそのデッキレシピが遊戯王Neuronに転がっているではないか!!
文明の利器すごい!ありがとう!!
そのコンボを拝借して初動に仕上げたのがコレ↓です。
ブログ用
— usamiRolling@難研N! (@usami_nuclear) 2023年7月31日
ランク4組んだら守備200の炎属性がめっちゃ用意できるで~の図
要はレベル2チューナーと《ラヴァルバル・ドラグーン》をどうやって並べられれば良いので、デッキタイプに合わせて使ってみてね。
Special Thanks:このコンボを考えてNeuronに公開してくれたどこかの誰か。 pic.twitter.com/67vpIDIjQV
そして現在のデッキレシピがこちら。
という事でデッキ紹介していきます。よろしく〜
今回のコンボの軸を担っているのは《バースト・グリフォン》様です。
レベル7以下の炎属性を蘇生できるという便利な効果を持っていらっしゃり、今回は《ラヴァルバル・ドラグーン》を蘇生していただきます。
《ドラグーン》はデッキから手札を経由して【ラヴァル】を墓地に送る効果を持っており、「この効果に名称ターン1は付いていません」。
こんな感じで《ドラグーン》の効果を1ターンに2回発動できるので、実質《炎熱伝導場》を発動した事になるというコンボなのです。
これを見つけた天才の人、本当にありがとう!
という事で、
机上のコンボをデッキにする為に、
① コンボまでの初動
② 爆発を引き込むカード
③ 爆発を打ってからのゴール
という3点を決めていくことにしました。
① コンボまでの初動
コンボするために必要なカードとして、今回は【斬機】初動を採用しました。
またお前か。
【斬機】の良さは、とにかくランク4が成立すればいいというハードルの低さです。
前世で色々やらかしたとしか思えないほどドロー運が悪くても、何だかんだ初動できる程度にはデッキが安定します。
【斬機】初動をすると《斬機方程式》で《斬機アディオン》を蘇生でき、便利リンクを繋いで《百檎龍リンゴブルム》を用意できます。(詳しくは動画見て)
《リンゴ》と《アディオン》で《ドラグーン》をS召喚した後、《リンゴ》の墓地効果で2チューナーを追加し《グリフォン》をS召喚することでコンボ成立です。
・《真炎の爆発》に対応する《リナルド》を墓地に用意出来る点
・【ラヴァル】の展開札である《ラヴァル・キャノン》を《イゾルデ》でサーチしておける点
などのメリットの方が重要だと感じたため、
「なーんだ斬機初動からイゾルデなんて作ったら何でもできるやんけ」
と罵声を浴びせられる未来も覚悟して採用することにしました。
ってことで、ランク4を組むために用意した初動三銃士を連れて来たよ。
まず1人目は《ラヴァル・アーチャー》です。
転売ヤーに無理矢理買わせようとされるパックとして有名なセレクション10出身のカードで、召喚成功時にラヴァルの召喚権を増やす強制効果を持っている守備力200のモンスターです。爆発対応の上にレベル4なのが good 。
《アーチャー》は炎族なので《篝火》でサーチができ、《アーチャー》2体でもランク4になるため、重ね引きでも初動になってくれます。
ただし《篝火》は2枚重なっても名称ターン1の為ランク4にはなってくれません。K○NAMIはここまで炎族をプッシュする前提で効果を考えてたってコト……!?
また、召喚した《アーチャー》に【焔聖剣】を装備して《ラヴァル・キャノン》をサーチして追加召喚からのランク4と展開できるのも良いです。
《デュランダル》初動は「後攻を取って相手に装備して《エクスパラディン》サーチから」のような他力本願な動きだけでなく、先攻1ターン目からの使い道もあると「やり手」感があっていいです。
2人目は《VS ラゼン》です。
《ラゼン》は1枚でランク4を作ることができます。
強っ。《ラヴァル・アーチャー》って何?
《ラゼン》はサーチと展開以外にも相手のモンスターを破壊できる効果も持つため、中盤以降の展開でも能力を遺憾無く発揮してくれます。
さらに上記の《ラヴァル・キャノン》と同じ戦士族・炎属性であることから【焔聖剣】サポートも共有できます。God Tier です。
3人目は《天威龍 マニラ》です。
《マニラ》は手札から特殊召喚できます。(事実陳列)
《マニラ》は2枚の採用となっており、本当に採用すべきなのか悩んでいる部分もあります。
それでも採用するに至った2つの理由が《『焔聖剣ーデュランダル』》と《Stake Your Soul !》です。
先行でもほぼ無条件でSSできるレベル4であるため、《デュランダル》を初手から使える可能性が上がります。
また、《Stake Your Soul !》のコストで相手に見せる、《ラゼン》を出すために必要な「炎属性モンスターのデッキ内比率」を少し高めたいと考えたために採用することにしました。
② 爆発を引き込むカード
結局このデッキは《真炎の爆発》を引かなければ真価を発揮できません。そんな事は冒頭にもある通り初めから分かっていたので、【VS】初動を採用したのです。
もちろん彼です。
《ヘビィボーガー》は手札の闇属性モンスターを見せるだけで1ドローできる効果を持つ、まさに生きる不労所得です。【VS】使っていっぱいドローしたかったんだよなぁ〜。こうやってピッてね。闇属性見せて……ん?
デッキに闇属性モンスター居なくね?
②-1 デッキに闇属性モンスター居なくね
このデッキのメインデッキを占めるのは「戦士族・炎属性」と【ラヴァル】達です。当然闇属性との繋がりはほぼありません。だからと言ってメインデッキに闇属性モンスターをたくさん採用すると《Stake Your Soul !》で炎属性を見せられずに《ラゼン》に触れない、などの不具合が生じることも考えられます。
ですので、まずはテーマ内から《VS Dr.マッドラブ》《VS ヘビィ・ボーガー》の2枚を見せる動きを検討しました。
《マッドラブ》は《ラゼン》でランク4を組むために必須のカードです。初動した相手のターンに《闘神の虚像》の効果で回収しておくことで手札に闇を抱えることが出来ます。本当に回収したい《ラゼン》は戦士族・炎属性なので2.3枚目のサーチが容易であることからも、《マッドラブ》を優先して回収するのは現実的だと思いました。
《ヘビィボーガー》は2枚目を採用することで、見せられる闇を用意できるだけでなく、ドロー効果を使える回数が単純に増える、というメリットもあります。
EXの枠がキツキツな為《闘神の虚像》も1枚だけの採用となっており、1枚の《ヘビィボーガー》をやりくりするより単純に2枚に増やした方が良さそうだと感じました。
その他の見せる闇属性候補に上がったのは《斬機 ナブラ》です。
よくある斬機初動では、斬機3種類による《斬機超階乗》からの《ダランベルシアン》効果で任意のレベル4サーチの動きに入るため、《サーキュラー》《ナブラ》《ダイヤ》と採用して全部墓地に送っておくのが通例です。
ところが今回の初動で最も重要な役割を担っているのは、《ラヴァルバル・ドラグーン》の素材となる炎属性の《サブトラ》で、《ナブラ》はその中継でしかありません。つまり、手札に《ナブラ》を素引きした時にはその《ナブラ》を残しながら初動することが可能な訳です。
しかし上記の動きができるのも《ナブラ》素引きの時だけです。
なんか他に手札に加わりやすい闇属性モンスターおらんかなー。
例えば、
「制限がかかってないサーチカード」がデッキに入ってて、
「そこからサーチできる闇属性モンスター」
とか…………
おるやんけ!!!
デッキレシピの中で一際異彩を放つ《ヴェルズ・オランタ》。
《ラヴァル・キャノン》のヴェルズ化した姿なのことはどうでも良くなるほど、こいつの存在は非常に重要です。
《篝火》は今や【スネークアイ】や【TG】の初動としても使える、登場してからたちまち評価も値段も爆上がりしているカードですが、このデッキでは《ラヴァル・アーチャー》をサーチする以外に仕事を与えられていませんでした。これではあまりにも寂しすぎます。
手札から見せられる闇属性をサーチできる、という分岐があって初めて、このデッキにおける《篝火》は採用する価値のあるカードとして使えるのです。
そんな訳で《ヘビィボーガー》のコストを用意できたのですが、手札から見せる闇属性モンスター達は、その仕事が終わり次第、次の仕事を与えようと思います。
③ 爆発を打ってからのゴール
《爆発》を発動して墓地からモンスターを5体並べたら好き放題に展開できます、とはならないのが遊戯王の難しいところ。
実は初動に約半分のEXを使用している(7枚)ため、爆発した後に使うEXの枠がそんなにありません。そんなバハマ。
なので、単体で完結しているカードや既に使ったカード群と相性のいいカードで戦っていく、という方針にしました。
その中心となっているカードが、《烈日の騎士ガイアブレイズ》です。
《ガイアブレイズ》の効果はまさにシンプル・イズ・ベスト。続けて攻撃できて、相手モンスターを倒した分だけ墓地の炎属性を回収できるという効果です。
序中盤の展開で使用した《ラゼン》《ローラン》《ラヴァル・キャノン》などの「こんなんなんぼ有ってもいいですからね」的なモンスターはたくさん墓地にいるため、回収効果は十分に機能するでしょう。
それ以外にも現在デッキには、アクセスしやすい護身用の《BK ベイル》や、とりあえず脅威を一つ退けられる《怒炎壊獣ドゴラン》が採用されており、これらの再利用も狙えるのが良いです。
……なんですか?《ガイアブレイズ》を融合素材とする進化体がいる?
諸事情で不採用です。(理由は後述)
しかし、《ガイアプロミネンス》だろうが《ガイアブレイズ》だろうが、戦闘破壊をトリガーにして効果を発動できるため、どのように戦闘補助をするかが重要です。
そこで今回は【ラヴァル】のテーマ内にある相手を裏守備にする効果を戦闘補助にも利用していくことにしました。
《ラヴァル炎湖畔の淑女》は自身を除外しながらセットカードを破壊できる効果を持っています。その《淑女》を《ラヴァル・キャノン》で帰還させて7シンクロに繋いでいく動きは《爆発》無しでも使える【ラヴァル】のお決まりコンボです。
墓地の《淑女》の効果を使いやすくするためにも、相手モンスターを裏守備にする効果が重要になるわけです。
相手を裏守備にする効果を持つのは、《ラヴァルバル・サラマンダー》です。
S召喚成功時に手札入れ替えの効果と、墓地の炎属性を除外して「自分の場の【ラヴァル】モンスターの数だけ相手モンスターを裏守備にする」という中々使える効果の持ち主です。
さらにちゃんと守備力200。爆発にも対応しているのが最高です。他のラヴァルモンスターと共に蘇生すれば、相手のモンスター全部を裏守備にするのも夢ではありません。
また【VS】側にも、《VS 螺旋流辻風》という「自分の場の【VS】モンスターの数だけ相手モンスターを裏守備する」というめちゃくちゃ効果の似た効果の速攻魔法があります。偶然噛み合いました。やったね。
そして、哀れにも裏守備になってしまった雑魚モンスター達を狙って《ビックバン・シュート》を装備した《ガイアブレイズ》が連続攻撃で相手のLPに直接トドメをさせればいいかなと思っております。
以上、デッキの主な動き達でした。
12期に入って気になった《ガイアブレイズ》だったり、
11期に出て使っていなかった【VS】だったり、
自分が高校生の頃から「うまく使いたい」と思っていた【ラヴァル】だったりを使うことができてかなり満足しています。
しかし、まだこのデッキは完成系ではないでしょう。
対戦する相手や環境に応じて手を替え品を替え、細部にこだわり続けられるのもこういうデッキの良い所だ、ということにしておきます。
ちなみにデッキ名の「沸点寸前戦線」は、
「《真炎の爆発》を打つ準備がすぐ整っちゃうよファイターズ」みたいな意味で命名しました。
なので初動が決まり次第、
「ここで俺が《真炎の爆発》を引いちまったら、とんでもねえ事になっちまうなぁ……?」
とフラグを立てておくことで、勝っても負けても美味しい状態にすることができます。
お前は遊戯王を何だと思ってるんだ。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
X(Twitter)のフォローとか、youtubeの対戦動画とか、個人のラジオとか、ニューロンにいいねするとか、何かその辺色々よろしくお願いします。
つづく?
さて、ここからが現在このデッキにおいて悩んでいる点の話になります。
大枠が完成しているのにも関わらず悩み続けている理由、《ガイアプロミネンス》不採用としている理由なんかを順を追って語ろうと思います。
ここから更に長引くと思うので、暇な人だけ見てくれればと思います。
上の画像は、
エクストラデッキ9枚が「必須枠」、
サイドデッキ12枚が「採用圏内のカード」になります。
必須枠9枚のうち7枚は初動で使われるカードです。
《ラヴァルバル・サラマンダー》は全ての効果がデッキ内で噛み合うようになっており、外すわけにはいきません。
《天威の鬼神》は、《スプライト・スプリンド》で落とされる《リンゴブルム》を素引きしてしまったときに自身の効果で手札からSSするために採用されています。《スプリンド》を出す素材が《イゾルデ》+《リナルド》であることから、動きをほぼ変えずに初動のケアができるために必須枠となっています。前述の《マニラ》で耐性を付けられるので、相手からすると厄介なのも良いです。
採用圏内のカード達の中でも、特に採用したかったのは
《灼熱の火霊使いヒータ》、《サイバース・クアンタム・ドラゴン》、《烈日の騎士ガイアブレイズ》、《熾天の騎士ガイアプロミネンス》
です。
《灼熱の火霊使いヒータ》は手札事故でランク4が組めないときの妥協の着地点。
破壊されると1枚初動の《ラゼン》をサーチできたり、《ドゴラン》をサーチして返し手にしたりできるための採用。
《サイバース・クアンタム・ドラゴン》は《キャノン》+《淑女》から出しやすいレベル7シンクロであり、対象を取らないバウンス持ちということで、詰み回避のモンスターとして採用する予定でした。
《烈日の騎士ガイアブレイズ》と《熾天の騎士ガイアプロミネンス》は言わずもがな、このデッキのエースを担ってもらう予定でした。
《ガイアプロミネンス》には主に2種類の出し方があります。
一つは《プロキシー・F・マジシャン》を経由して正規融合する方法。
もう一つは《ドロドロゴン》だけの代替融合でコンパクトに済ましてしまう方法です。構築の初期段階では前者のルートのみを考慮していました。
初期段階での試運転の結果、爆発が引けないと展開力が足りないと感じ、
「《真炎の爆発》以外にもドローしてデッキが動く嬉しいカードが必要」
だと考えていたため、《転生炎獣の意志》が2枚採用されていました。
《意志》があると、初動で使った《バースト・グリフォン》を蘇生できるのが非常に強力です。
《バースト・グリフォン》から《リナルド》を蘇生すると、その効果で墓地から《ラヴァル・キャノン》を回収、その《キャノン》召喚から《淑女》帰還とつないでいくことでモンスターが4体も並べられるため、《爆発》に引けを取らない展開ができています。
しかし、《グリフォン》の効果を適応したあとは炎属性しか出すことができません。
《爆発》を打った後は自由に展開できるが、《意志》から動くと炎縛りがかかる。
それぞれで別々の展開にしてしまえるほどのEXの空きは無く、炎属性だけで展開できるルートがデッキにとっていい選択だと考えたので、炎属性である《プロキシー・F》のルートが採用されたのでした。
この辺りで《クアンタム》もEXから抜けていくことになります。闇属性であるこのカードを採用するのではなく、メインに《ドゴラン》を採用することで詰み回避とする選択にしました。
《クアンタム》は再利用できませんが、《ドゴラン》は《ガイアブレイズ》の効果で回収できるというのもいい点です。
その《ドゴラン》をより強く使うため+破壊以外の除去が必要だと考えたため《獣神ヴァルカン》を採用することになります。
またここでセルフバウンスの要素が入ったことから、《ビックバン・シュート》とのコンボも狙えるのも《ヴァルカン》採用の要因になっていました。
ただ、レシピにもある通り《意志》は不採用となりました。
漢なら《爆発》引いて何ぼやろと思い直したのです。今更です。
《爆発》打たずに勝ったら何のためにこのデッキ使ってるのかわからんくなります。
そうなると、炎属性縛りがかかってしまうのは《ラヴァル・アーチャー》の②効果を使ったときだけですから、縛りがかかる状況は限定的であると考え、《ドロドロゴン》から《ガイアプロミネンス》を出すルートの採用も検討することになります。
しかしまたもやここで問題が。
シンクロ召喚のレベルが合わないのです。
メインデッキに入っている守備200の炎属性は当時、
《ラヴァル・アーチャー》(レベル4、非チューナー)
《ラヴァル炎湖畔の淑女》(レベル3、チューナー)
《ラヴァル炎火山の侍女》(レベル1、チューナー)
《焔聖騎士ーリナルド》 (レベル1、非チューナー)
の4種類。レベル6シンクロをするにはモンスターを3体使う必要があります。
流石にそれは弱すぎます。
もし《ドロドロゴン》ルートを採用するのなら、何らかのレベルテコ入れが必要です。そのために《ラヴァル炎樹海の妖女》は採用されることになったのです。
難波で買い物全部済ませて電車の帰り道でデッキ構築の記事書いてたら、改修のアイデア浮かんできてそれに必要なカード持ってるかめっちゃ怪しかったんやけど家にあってくれた✌️✨
— usamiRolling@難研N! (@usami_nuclear) 2023年7月29日
ようじょ pic.twitter.com/45jW6EdceA
2種類のレベル6シンクロを採用することになったので《ラヴァル炎樹海の妖女》も併せて採用し、初動の段階で《妖女》を落としておくことでエースの降臨やら除去やらに活用しようとしたわけです。
しかし、《ドロドロゴン》を採用して《ガイアプロミネンス》を出すのなら、そもそも《ガイアブレイズ》を採用する必要がなくなります。
《ドロドロゴン》が融合代替モンスターとなってくれますから。
そうなったとき、このデッキのEXから《ガイアブレイズ》を抜くとかというと、それは話が違います。
このデッキにおける《ガイアブレイズ》は、墓地の炎属性モンスターの回収、とくに《ドゴラン》の再利用が詰み回避としてもとても重要です。
そして《ドゴラン》が採用されているので《ヴァルカン》を入れることになっており、《ビックバン・シュート》採用まで繋がっている訳です。
もし《ガイアブレイズ》を抜くと、《ドゴラン》《ヴァルカン》《ビックバン・シュート》の3種のカードがデッキ内の役割を失います。そして《ヴァルカン》が抜けてしまうと《ラヴァル炎樹海の妖女》の仕事が《ドロドロゴン》を出すだけになってしまい、《妖女》の採用も見送る可能性すら出てきます。
また、このデッキにおける《ガイアプロミネンス》で蘇生したいモンスターは結局《ガイアブレイズ》になってしまいます。
《ガイアプロミネンス》は手札のモンスターを捨てないと手札・墓地のモンスターへの効果無効が打てないため、何らかの手札増強が必須です。《ガイアプロミネンス》の攻撃が通っているバトルフェイズの状況を考えれば、《ガイアブレイズ》を蘇生して手札増強を狙うのが最前だと考えられます。
そのほかで、デッキに入っているモンスターの中で「バトルフェイズ中に蘇生して効果が使えるモンスター」は《VS ラゼン》くらい。採用圏内のカードまで範囲を広げても《パワーコード・トーカー》くらいです。
つまり、ここまで積み上げてきたカード群は、
《ガイアブレイズ》と相性は良いが、《ガイアプロミネンス》とはそこまで相性が良くないカード
で構成されていました。
なのでいっその事、
《ドロドロゴン》共々《ガイアプロミネンス》も抜いてしまおうと考えたのでした。
上記のカード2枚を不採用にしたとき、結局立ちはだかる問題は《妖女》の仕事少ない問題です。
レベル2チューナーの仕事が《ヴァルカン》を1回出すだけにならないように考えた結果、採用されたのが《焔聖騎士帝ーシャルル》でした。
《シャルル》のレベルは9なので、《爆発》により蘇生された、《ラヴァルバル・サラマンダー》+《妖女》でS召喚できます。また、(《アーチャー》+《妖女》)+《淑女》で《ヴァルカン》を一度経由しながらS召喚することも可能でしょう。
戦士族・炎属性が既に採用されている点、
使い終わった【焔聖剣】を再装備できる点、
状況は限られるが対象を取らないカード破壊が行える点、
守備力が200なので《爆発》で蘇生ができる点(そのまま除外されちゃうけど)などが優秀です。
デッキにこのカード1体でL召喚できる《シャルル大帝》が入っていれば除外デメリットもケアできるのですが、デッキに《D・D・R》が採用されているため、あまり重くは捉えていません。
実は《D・D・R》はこのデッキにおいて重要な役割を担っているので、ここで触れておこうと思います。本編でやったほうがよかったかもしれません。へへ。
先行1ターン目が終わったら《爆発》を引きに行く工程に進みます。
前述の通り《サラマンダー》のドロー効果や《ヘビィ・ボーガー》のドロー効果を狙う必要があります。しかし、手札に《ラヴァル・キャノン》と《VS ラゼン》が同時にあっても召喚できるのは1枚だけ。そういう時に《D・D・R》を活用します。
3枚のカードは「戦士族・炎属性か装備魔法」なので、初動の《イゾルデ》でサーチできる《焔聖騎士ーローラン》で全てにアクセスすることができます。何なら《ラゼン》は既に墓地に居るなら手札に炎属性モンスターが何らかいれば十分です。
墓地の《淑女》を除外して相手の伏せを破壊し、《キャノン》で帰還させて《ラヴァルバル・サラマンダー》をS召喚します。
《サラマンダー》の①の効果で2ドローした後、「炎属性モンスターを含む2枚の手札を捨てる」ときに《ラゼン》を一度墓地に送ります。
その後《サラマンダー》の②の効果のコストで墓地の《ラゼン》を除外できるので、《D・D・R》によって《ラゼン》を帰還させることができます。
帰還した《ラゼン》で《ヘビィ・ボーガー》をサーチして更にドロー加速に繋いでいくというわけです。
ここで重要なのは《サラマンダー》で除外するモンスターは炎属性であればなんでもいいということ。つまり、墓地にある炎属性モンスターは除外ゾーンを経由して《D・D・R》で何でも帰還させることができてしまうのです。
《爆発》を打てば、墓地から《サラマンダー》と《リナルド》が蘇生され、《リナルド》が墓地の《D・D・R》を回収できる。
つまり、《爆発》を打った回数分だけこの帰還コンボを使うことができます。
それを踏まえて残り2枠のEXに採用したのが、《パワーコード・トーカー》と《リンクメイル・デーモン》の2枚です。
起動効果で相手モンスターの効果を無効にでき、打点を4600にして殴れるこのカードは、《D・D・R》コンボで帰還させても①②共に効果が使える炎属性のリンクモンスターとして採用しています。
また、《爆発》で蘇生したモンスターが行き場を失って除外されないためにも、モンスター3体でL召喚できるという点も強みに繋がっていると思います。
そして、《サラマンダー》+帰還させた《パワーコード》でL召喚できるモンスターが、《リンクメイル・デーモン》です。
このカード自体は、《爆発》でSモンスターが帰ってくるという点からもL召喚の条件を満たしやすく、《パワーコード》でも触れた「行き場を失って除外されちゃうモンスター」を無くす役割も担っています。
またL召喚時に相手モンスターの打点を全て下げる効果は、《サラマンダー》の効果が通らなかった二の矢、または裏守備にならないLモンスターなどに効果的です。これによって《ガイアブレイズ》の攻撃を通しやすくする他、②で《ガイアブレイズ》に耐性を付けることもできます。
現状を全て語ったら10000字を超えてしまいました。
ここまで読んでくれた人、本当にありがとうございます。その現状もほぼ机上の空論で的外れな可能性もあるのが悲しいところです。特に最後の2枚は本当にこれでいいのか悩み続けています。
書いている時期がマジで暇なのでできた芸当ですが、また機会があれば書いてみようと思います。
本当に終わりです。ありがとうございましたー!!!