「とり残されるなよ」
… 2023年 HOLOTORI Dance! より引用
どうも、usamiRollingです。
今年も終わりますね、皆さんは1年でどれくらい新デッキを組みましたか?
僕は改良とかも含めて12個でした。意外と組んでましたね。
新規のテーマに着手したり、既存のテーマに新規カードが来て構築を変えざるを得なかったり、デッキを組むきっかけは色々あると思います。そんな中で、別に新規とか無いけど
「どうしても今、メタルフォーゼを使いたかったusamiRolling」
の、葛藤の末に生まれたデッキの紹介を今回はしてみようと思います。
特に来年2024年にメタルフォーゼに触れてみたい人とか、参考になればいいかなと思います。
1、はじまり
このデッキのキーカードは2枚。
「超越竜ギガントザウラー」と「フラワーダイノ」です。
ギガントザウラーは自由度の高い融合素材で召喚できる最上級モンスターで、墓地の恐竜族を再利用し続けられる希少な効果を持っています(あとPOWER)。
フラワーダイノは除外状態の魔法罠をデッキに戻せる効果を持っています。
この恐竜コンビによる「魔法罠の再利用」とマッチすると思ったテーマが【メタルフォーゼ】です。
メタルフォーゼはギガントザウラーの融合素材になれる通常モンスターであり、恐竜族の十八番の破壊トリガーにもなり相性がいいです。そもそもメタルフォーゼのコンセプトが「カードの再利用」なのも相性の良さに拍車をかけています。
メタルフォーゼには墓地のメタルフォーゼカードを戻す「ミスリエル」、勝手に戻っていく「錬装融合」、EXのPモンスターをデッキに戻せる「アゾートレス」と、使ったメタルフォーゼを再利用するカードがたくさんあります。
今回のデッキでは、墓地から除外してしまう「メタルフォーゼ・カウンター」すらもデッキに戻して無限に戦ってやろうというワケですね。
しかしメタルフォーゼはもう7年も前のカードで、現代のカードパワーについていけそうにありません。その主原因はスタートダッシュの遅さにあると思います。
他のPテーマでは「EMペンデュラム・マジシャン」「慧眼の魔術師」などのモンスターを直接サーチする手段がありますが、メタルフォーゼモンスターをサーチできるカードは「コンビネーション」「カウンター」「ビスマギア」と全てタイムラグがあります。このためデッキにメタルフォーゼを大量に投入したデッキは、何かを破壊できる安定感を得るかわりにチンタラ1ターン目を準備に割くことしかできなくなります。
じゃあメタルフォーゼの枚数を減らせばいいのでは、と思って枚数を減らしてみたら、今度はカウンターでデッキから出せるメタルフォーゼが尽きてしまうという問題が発生。
つまり、
- メタルフォーゼとフラワーダイノは相性〇
- メタルを入れすぎると準備遅すぎレジギガス。
- メタルを減らし過ぎると手札に来ないしすぐ枯れる。
- そもそも恐竜って何枚入れんの?
- 除外できる魔法罠もうちょっと入れたいやん?
- おいデッキ枚数えぐいことになってきたって!
出来らあっ!
そんなこんなで採用されたカードをレシピと共に詳しく紹介したいと思います。
2、レシピ
①【P.U.N.K.】
セアミンから始まる1枚初動です。
「フォクシーチューン」や「オーガナンバー」は3積みもできますが、この枚数で十分だと判断して2枚ずつです。この辺の枚数調整は好みだと思います。
1枚ずつ採用されている「娑楽斎」「ワゴン」「ディアノート」「エクストリーム・セッション」「カープ・ライジング」「ドラゴン・ドライブ」「アメイジング・ドラゴン」は全て初動で使い切ります。
その中でも今回のキーカードは「P.U.N.K.JUM ドラゴン・ドライブ」です。
ドラゴンドライブは「サイキック族・レベル3」をサーチできる効果を持っているので、「メタルフォーゼ・シルバード」をサーチしてメタルフォーゼの動きに繋ぐことができ、その後も無理なく「アメイジング・ドラゴン」のシンクロ召喚をすることもできます。
このセアミン初動のおかげで、デッキに入っている共通効果持ちのメタルフォーゼは実質15枚(セアミン、フォクシーチューン、オーガナンバー、緊急テレポート、メタルフォーゼのバニッシャー以外の6枚)にまで増えている計算になります。メタルフォーゼ自体をたくさん採用しているわけではありませんが、初手にメタルフォーゼがある確率を高くすることができるようになりました。
さらに、これらはセアミン1枚の基本展開における余剰のサーチをシルバードに充てているだけなので、P.U.N.K.側の動きが自然にできる点、メタルフォーゼそのものと割られる側のカード(P.U.N.K.の場魔法)をセットで用意出来る点が非常に優れています。
②【EM】
準初動のような立ち位置です。
ペンデュラム軸のデッキは、それこそ「暗黒の招来神」「魔界発現世行きデスガイド」などの決まった初動が無くとも「軌跡の魔術師」「エレクトラム」といったリンクモンスターに頼ることで初動とすることができます。
がペンデュラム召喚してからリンク召喚しようとすると、そもそもペンデュラムモンスターが4体も必要になってしまいます。(スケールに2枚、盤面に2枚)
そのため、ペンデュラム軸のデッキを構築する際はデッキのペンデュラムモンスター割合がとんでもない事になることが多く、構築が難しいと言われることが多いのではないでしょうかしらんけど( ˙꒳˙ )シランケド。
ところがどっこい「ドクロバット」「モンキーボード」は1枚が3枚に化けるとんでもないモンスターです。しかも1〜8でスケールも揃います。ほんまに使ってええのこれ? しかもP.U.N.K.初動の関係で引きたくないカードがたくさんある中で堂々の無駄スロット無し。スケール8用の「EM天空の魔術師」の方から引いたとしてもメタルフォーゼでP召喚してあげればドクロバットに繋がるのも素晴らしいです。モンキーボードのスケールが変動してしまうのが使いにくいのですが、メタルフォーゼで割ってしまえば何の問題も無くなるのもいい点です。
③【メタルフォーゼ】
全部1人ずつで計7枚にしました。デッキに残り何枚メタルフォーゼが残っているか数えるときに「誰が居ないか」を探すだけなのでかなりいい采配だったと思います笑
メタルフォーゼはP効果がバニッシャー以外共通なので、正直誰を採用しようがほぼかわりません。通常召喚できるかどうかと「カード名が異なるモンスター」のリンク素材になりやすいかだと思うのでほぼ好みです。効果モンスターの方を多く採用すると「軌跡の魔術師」をリンク召喚しやすくなるのでそこも加味するといいでしょう。
メタルフォーゼの採用を考える際に中心としたカードが「パラメタルフォーゼ・アゾートレス」です。
前述しましたが、このデッキの悩みの一つである
「メタルフォーゼ・カウンターで出すモンスターがデッキからいなくなる問題」
を解決するために採用されているほぼ必須カードになります。アゾートレスを出すときは、融合召喚するための素材を別で融合召喚しておく必要があるため、1ターンで出す場合には融合魔法が2枚必要になります。本当なら「スターヴ・ヴェノム」などで融合の回数をごまかしたいところですが、今回は見送りました。
そのため、「錬装融合」「混錬装融合」の2種類の融合が採用されています。
優先度が高い融合は「混錬装融合」の方です。このデッキは最終的に超越竜が登場するため、墓地にメタルフォーゼ通常モンスターを準備しておく必要があります。その準備がついでにできるのがこのカードの強みの一つでもあります。場のエレクトラムとEXの表側のシルバードでミスリエルを融合するのが定番の動きになるかと。
ただしこのカードは名称ターン1制限がかかっているため、1ターンでアゾートレスを出すためには「錬装融合」の採用もしないといけなかったというワケです。
④【竜剣士 マジェスティP + フィールド魔法】
恐竜達へのアクセスを考えたときに適していると思ったカードが「ロストワールド」です。
ロストワールドは通常モンスターが破壊される代わりにデッキの恐竜を破壊できる効果を持つため、メタルフォーゼで簡単に誘発できます。デッキから破壊されたプチラノドンから「ヘルカイトプテラ」「置換融合」を用意でき、「ギガントザウラー」の融合召喚へと繋がりますし、軸となる「フラワーダイノ」を落とすこともできます。それ故に「竜剣士マジェスティP」を採用し、ペンデュラムの流れでフィールド魔法に干渉出来るようにしました。
マジェスティはP召喚する度にフィールド魔法をサーチできるので、その効果が活きるように「サイバネット・ユニバース」「擬似空間」を採用しました。
ユニバースは再利用したい墓地のモンスターをデッキに戻したり、相手の墓地に干渉できたりと小回りが利くカードです。
具体的な用途は、「ディアノート」を戻してカープライジングを蘇生しアゾートレスの融合素材にしたり、「アメイジング・ドラゴン」を戻して盤面を返すのに使ったり、戦闘破壊された「リトルナイト」を戻して相手に嫌な顔をさせたりすることができます。P.U.N.K.の採用枚数をギリギリまで絞っても中盤以降に仕事ができるようになったため、非常にありがたいカードです。③も便利です。
擬似空間は墓地のフィールド魔法をコピーできるカードですが、墓地のフィールド魔法を除外できるためフラワーダイノでの再利用を見込める点が良いです。テン(ง ˙˘˙ )วサイ。またコピーするフィールド魔法も発動時の効果が無いカードばかりなので、そこも相性がいいかと思います。上記のサイバネット・ユニバースなんかも本来は1度使えればいいなあというレベルですが、擬似空間を挟むことで3回ほどの使用を見込めます。
⑤【ベアトリーチェ】
墓地効果を持つ魔法罠を溜めたり、フラワーダイノを直接叩き落とすために採用しました。素材はモンキーボードとファイアオパールヘッドです。足りない場合は最悪ミスリエルを使います。ベアトリーチェで落としたいカードの最優先候補は「生存境界」です。
このカードはフリーチェーンでギガントザウラーを破壊できるため、バウンスや除外への対抗策として優秀です。このカードを墓地に落とすのは素引き以外にはかなり困難なため、ベアトリーチェを採用して安定感を高めることにしました。
⑥【レッド・リゾネーター】
P.U.N.K.のライフコスト(初動で2400)は無視できないので、「ギガンティック・スプライト」でリクルートできるライフ回復要素として採用しました。ギガントザウラーを筆頭に打点の高いモンスターが並ぶので回復量が多いのはポイント高いです。
3、おわり
デッキ内のギミックはこんな感じです。
メタルフォーゼを素引きしたりドラゴンドライブでサーチしたりして、EMからエレクトラムとかでカード増やして、竜剣士からロストワールドで恐竜触って、ベアトで魔法罠落として、魔法罠除外して効果使って、フラワーダイノで魔法罠戻して、ギガントザウラーでまた回収して……と戦っていけば気づいたら自分のデッキの枚数が4,5枚になっていて相手のライフは0になっています。
今回のデッキ構築では今まで以上にしっかりとメタルフォーゼと向き合えたと思っています。ちょっと昔のカードだから現代遊戯王には着いていけないよねと置き去りにせずに、現代のカードパワーに頼りながらでもデッキになって勝ったり負けたりできることに大きな満足感があります。
という事でここまで読んでくださりありがとうございました!
現代遊戯王に絶対着いていくぞという執念のデッキになれたかと思います!皆もとり残されるなよ!
ちなみにデッキ名の元ネタは「HOLOTORI Dance!」という曲です。詳しいデッキ名の由来は遊戯王Neuronでも公開中。元々のデッキ名が「ティラ乗り」だったところにプラスアルファで良い感じの名前をお借りしました。推しは大空スバルです。
それではまた何処かで、来年お会いいたしましょう良いお年を~~~!